[No.239-1]似た人を好きになる
No.239-1
登場人物=牽引役(女性)
=相手(女性)
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過去、好きになった人達の顔は、どことなく似ている。
「そりゃ・・・ね、誰でもタイプはあるんじゃない?」
彩音(あやね)と男性アイドルの話になった。
それが、昔の彼氏の話に置き換わっていった。
「前の彼氏、確かにあのアイドルに似てるわね」
もちろん、顔の好みだけで人を好きになるわけではない。
結果的にそうなっている。
「それを世間では“顔で選んでいる”と言うのよ」
「あくまでも結果がそうなの!・・・何でかは分からないけど」
もしかしたら、本当に顔だけで選んでいるのかもしれない。
「だから・・・」
「・・・続かないとでも?」
「いやぁ~・・・そこまでは言ってない」
「顔は言ってる!」
強く否定はできない。
実際、一度も1年以上続いたことがない。
顔で選んでいると言われても仕方がない状況だ。
「そんなつもりはないんだけどなぁ・・・」
無意識・・・そう、無意識に何かがすり込まれている。
きっと、潜在意識の中で、選り好みしている可能性がある。
「潜在意識?大きく出たわね」
「違う?」
「違わなくはないけど・・・」
彩音が肯定しながらも、やんわり否定し始めた。
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