ホタル通信 No.060
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.11 記憶と想い出と
実話度:★★★☆☆(60%)
語り手:女性
この話はふたつの実話から構成されています。それぞれの実
話には本来、関連性はありません。
ひとつ目は、街に関係した話です。
札幌から大阪へ引越ししてから、ちょうど2年位が経過した頃
の心境を話にしました。
住み慣れた街を懐かしむ、と言うのではなく、ふと・・・言い知
れぬ寂しさに似た感覚が私を襲いました。
大阪の生活にも慣れ、心の余裕が逆にボンヤリする時間を作
ってしまったせいなのかもしれません。
ふたつ目は、彼と別れた話です。
当時「宛先がないエラー」が返ってきませんでしたので、相手
に届いていても無視されていたか、メールフォルターで即ごみ
箱行きだったと思います
時間の経過は創作です。2年経過したことは事実であっても、
1年ぶりのメール・・・4年が過ぎたことは未来を過去のように
書いています。
初期の作品ですので、恥ずかしい限りです。
当時は心境を独り言のように語るパターンが多く、今読むと懐
かしささえ覚えます。
「当時、そう言えば○○で悩んでいたな」と
ふたつの話をひとつにしたのは、想い出と記憶・・・そこに何か
を感じたからです。それぞれの言葉にはそれぞれの意味があ
る。単に言葉の違いだけじゃなくて。
どちらかの話が想い出で、残る片方の話は記憶なのかも知れ
ません。でも、想い出が記憶になり、記憶が想い出になること
もあるでしょう。あの日、私の出した答えです。
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