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[No.236-2]朝靄のユーロスター

No.236-2

その時の心境は夢から覚めても残っている。
不安だけではなく、何らかの期待感も持ち合わせている。

「期待感?」
「様々な窓の景色、乗り合わせる乗客・・・かな?」

夢が続いていたら、どんなドラマが待っていたのだろう。
夢だけに、夢が広がる。

「言い換えれば、新生活、人との出逢い・・・とか」
「イケメンと、いい雰囲気になってたりして!」

それにしてもこの夢は何を暗示しているのだろうか。
確かに、今の心境・・・そう思える部分もある。
何でもありだったはずの夢を必死に分析する。

「思うんだ・・・どこに行きたいのかを見つける前に」
「自分がどこにいるのか分かってる必要がある」

そんな暗示のような気がしてならない。

「だから目が覚めたのではなくて・・・」
「そう・・・多分、続きが無かったのだと思う」

(何に迷ってるのかな?私・・・)

「いつか、列車に乗り込む夢を見られるよ」
「うん、何とかしてみる」

とにかく、思い当たる迷いと対決しなきゃいけない。

「ところで、そのユーロスターって、東京発なの?」
No236
(No.236完)

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