[No.235-1]真珠のような女
No.235-1
登場人物=牽引役(女性)
=相手(男性)
=相手(女性)
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「好きなタイプか?」
職場に気になる彼がいる。
思い切って、飲み会の席で好きな女性のタイプを聞いた。
「特にこだわりはないけどな」
「なにか、ひとつぐらいあるでしょ!」
つい、食い下がってしまう。
突破口を開くには、ひとつでも情報が欲しい。
「そ、そうだな・・・」
彼が引いているのが分かる。
逆効果と思えるほどの私の気迫に押されたせいだろう。
けど、何も発展しないよりは、ずっとましだ。
「ねっ!あるでしょ」
なかば強引に結論に迫る。
「あると言えばあるかな」
(だから、早く結論を言ってよ!)
「で、なに?」
「真珠のような人」
「真珠って、パールのこと?」
ピュア、清純・・・そんな言葉が似合う。
他とは違う、自己主張しない、控えめな宝石と言える。
つまり、私とは正反対の宝石なんだ。
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