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ホタル通信 No.055

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.193 石ころ 
実話度:★★★☆☆(60%)
語り手:女性   

優等生的な発言をすれば、誰も見ていなくても自分で決めたことはやり遂げる・・・そんなとこでしょうか。

何気なく石ころを蹴る。
最初の頃は、すぐにどこかへ飛んで行ってしまい、それが長くは続かない。でも、ある日、家まで蹴り続けることができました。その時、子供心に達成感があったことを記憶しています。
そこにルールを作ったのは、途中で投げ出さないための自分なりの考えだったと思います。
  “家まで石ころを蹴り続けなければ、悪いことが起こる”こんなバカげたことを、子供は真剣に考えるものです。実際にオカルトめいたことが起こるわけでもなく、モチベーションとかプレッシャーに通じるものなんでしょうね。

話の構成はほぼ事実で、何度が田んぼに石ころは落ちはしましたが、私自身が落ちて泥まみれになったことはありません。
冒頭、多少興味深いエピソードが必要と考え、創作してみましたが、これによって思いのほか話がスムースに進行したように思えます。

それから・・・○×年が経過しました。
今の私は、その頃と少しも変わっていないのかもしれません。こうやってブログを続けているのも、石ころと同じ理由なのかも知れません。
長い長い帰り道ですから、いつか、田んぼに落ちてしまうこともあるでしょう。その時、そのまま家路についてしまうか、泥まみれなるのかは、正直分かりません。

なんだが急に、道端の石ころを蹴ってみたくなりました。
No055
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