[No.225-1]前にススメ!
No.225-1
登場人物
=牽引役(女性) =相手(女性)
-------------------------------
振り返れば、確かにそんなことが多い。
「わぁー!分かったかも!」
おもわず部屋中に響き渡る声で、叫んでしまった。
辛うじて、自分だけしか居ないことが救いだ。
白い目で見られることはない。
(なるほど・・・ようやく謎が解けたよ)
とある資格を取得するために猛勉強中だ。
ただ、勉強の量に対して理解はあまり進んでいない。
理解が遅いせいだ・・・が、私の特長でもある。
「・・・でね、急にバァーって、視界が広がった感じ」
翌日、同じ資格にチャレンジしている友人に、そのことを話した。
「美弥子(みやこ)って、そんなこと多いよね?」
確かにそうだ。
「なかなか納得しないタイプだからだと思う」
ひとつひとつ納得して進みたい。
分かった振りをして先に進めない・・・そんなタイプと分析する。
「それって、今回とか仕事だけにしといた方がいいよ」
「どういうこと?」
聞くまでもないが、つい返事を返してしまう。
「分かってると思うけど・・・恋愛のこと」
男性からすれば、決して重い存在には成り得ない。
・・・が、非常に面倒な女ではあるだろう。
| 固定リンク | 0
「(009)小説No.201~225」カテゴリの記事
- [No.225-2]前にススメ!(2010.12.16)
- [No.225-1]前にススメ!(2010.12.15)
- [No.224-2]落としたメモリー(2010.12.14)
- [No.224-1]落としたメモリー(2010.12.12)
- [No.223-2]ブラジル(2010.12.09)
コメント