[No.209-1]身近なケンタウルス
No.209-1 [No.07-1]せいじゅうろう
登場人物=牽引役(男性 )
=相手(女性)
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「久しぶりじゃない?こんな話するの」
出逢った当初は、よく星の話をしていた。
菜緒(なお)が好きだったこともあり、話を合わせていた。
お互いのことをよく知らない内は好きなことの話題が無難だった。
「ほんまや!久しぶりやね」
「それにしても、急にどうしたの?」
今の時期、特に星にまつわる話題はない。
「ケンタウルスって知ってる?」
「ギリシャ神話に出てくるアレだろ?」
一応、怪物の部類なんだろうか・・・でも、あまり悪い印象はない。
「うん!上半身が馬で下半身は人間」
「・・・」
(なんか微妙に違うような・・・)
「今、ツッコむ、とこやろ!」
「わぁ!ごめん」
菜緒の勢いに押されて、つい謝ってしまった。
とにかく、この流れなら、ケンタウルス座・・・っていう展開だろう。
「で、ケンタウルス座がどうしたって?」
「・・・そんなとこは、よお気付くんやね」
いやみのようで・・・やっぱりいやみだ。
ただ、腹が立たないのは、菜緒に言われたからこそだ。
「話はそれるけど、ケンタウルスを見たんや」
「写真で?」
ネットで検索すればいくらでも出てくる。
「違うねん!ソファーにおったんや」
突っ込むべきか、その先を読むべきか・・・悩む。
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