« [No.208-2]宇宙の果て | トップページ | [No.209-2]身近なケンタウルス »

[No.209-1]身近なケンタウルス

No.209-1 [No.07-1]せいじゅうろう

登場人物
=牽引役(男性 ) =相手(女性)
-------------------------------
「久しぶりじゃない?こんな話するの」

出逢った当初は、よく星の話をしていた。
菜緒(なお)が好きだったこともあり、話を合わせていた。
お互いのことをよく知らない内は好きなことの話題が無難だった。

「ほんまや!久しぶりやね」
「それにしても、急にどうしたの?」

今の時期、特に星にまつわる話題はない。

「ケンタウルスって知ってる?」
「ギリシャ神話に出てくるアレだろ?」

一応、怪物の部類なんだろうか・・・でも、あまり悪い印象はない。

「うん!上半身が馬で下半身は人間」
「・・・」

(なんか微妙に違うような・・・)

「今、ツッコむ、とこやろ!」
「わぁ!ごめん」

菜緒の勢いに押されて、つい謝ってしまった。
とにかく、この流れなら、ケンタウルス座・・・っていう展開だろう。

「で、ケンタウルス座がどうしたって?」
「・・・そんなとこは、よお気付くんやね」

いやみのようで・・・やっぱりいやみだ。
ただ、腹が立たないのは、菜緒に言われたからこそだ。

「話はそれるけど、ケンタウルスを見たんや」
「写真で?」

ネットで検索すればいくらでも出てくる。

「違うねん!ソファーにおったんや」

突っ込むべきか、その先を読むべきか・・・悩む。

(No.209-2へ続く)

| |

« [No.208-2]宇宙の果て | トップページ | [No.209-2]身近なケンタウルス »

(S01)せいじゅうろう」カテゴリの記事

(009)小説No.201~225」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.209-1]身近なケンタウルス:

« [No.208-2]宇宙の果て | トップページ | [No.209-2]身近なケンタウルス »