« [No.205-1]特別な関係 | トップページ | ホタル通信 No.042 »

[No.205-2]特別な関係

No.205-2

「バカね」

女友達から一蹴された。

「そんなの良くあるし、それにねぇ・・・」
「なんだ!よぉ・・・」

強がっては見たものの、語尾に力がない。
言われなくても答えは分かっている。

「まぁ、勘違いさせるつもりはないんだけどね」

まるで、自分のことのように話す。
同じ感性を持つからか・・・それとも・・・・。

「・・・女はみんなそうよ」
「男だって!・・・そうだよ」

男はそれを特別な存在と勘違いする。
彼氏に対して本気で悪口を言ったとしても、それはそれなんだ。

「それで、その人は彼氏と別れたの?」
「聞かなくても分かってるだろ」

美菜(みな)はそれからも彼氏と別れることはなかった。
逆に、僕との関係が遠のいて行った。
その時、初めて自分の思い込みに気付いた。

「余裕というか・・・特別風を吹かせていたのかもしれない」
「でもね、相談する人は選んだと思うわよ」

女性にとって特別ではなくても、男性にとっては特別な場合もある。

(No.205完)

読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ ブログランキングへ web拍手 by FC2

| |

« [No.205-1]特別な関係 | トップページ | ホタル通信 No.042 »

(009)小説No.201~225」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.205-2]特別な関係:

« [No.205-1]特別な関係 | トップページ | ホタル通信 No.042 »