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[No.169-1]重いな・・・

No.169-1

「相変わらず、重いな」

貴志の何気ない一言だった。
私は反論する前に、自問自答した。

(相変わらずって・・・今が初めてだよね?)

階段を踏み外し、足首を痛めた。
その時、彼が背中を貸してくれた。

「ねぇ、今までおんぶしてもらったことあった?」
「いいや」
「じゃあ、なんで“相変わらず”なのよ?」

それに女性に向かって“重い”の一言は、それこそ重い。
彼の反論を待たず、話を続けた。

「ちょっとぉー!失礼じゃない?」
「そうかな」

貴志が涼しい顔する。
お世辞にもスタイルが良いとは言わない。
けど、体重はダイエットの効果で健康的に今も減っている。

「モデルのようにもっと痩せろってこと?」
「モデルとは言わないけど・・・」
「じゃあ、女優?それともアイドル歌手?」

適当な答えがあれば是非、聞いてみたい。

「そう怒るなって・・・ほら、行くぞ」
「もう!この続きは後でだよ」

貴志が私をおぶって歩き出した。

(No.169-2へ続く)

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