ホタル通信 No.017
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.123 チャーミング
実話度:★★☆☆☆(40%)
タイトルと内容にマークが付く、分かりにくい話のひとつです。
では、その真相に迫ってみますね。
この話はチャーミングと言う言葉が主役です。この言葉、意外に直訳とは違う使い方がされていると感じています。
一方では小説に書いた通り、表現しにくい性格や行動を言い表すことができる不思議な言葉だとも感じています。そんな時、フッとあることを思い出しました。
小さい頃、実家の近くに小さな町工場があって、いつも何とも言えない匂いが漂っていました。
そんなある日・・・友達が言いました「プラスティックにソースを掛けて焼いた匂いがするね」と・・・もちろん試したこともなく、完全にイメージだけの匂いでした。でも、そのフィット感に「そんな感じだね」と同意したことを覚えています。
チャーミングが工場の匂いに変わった真相は、こんな感じです。
時に言葉は、言い表すことが難しいものを的確に表現することができます。これって、一種の発明なのかもしれませんね。
かつての町工場は今は無く、パチンコ店に変わっています。
景観を意識してか独特のネオンもなく、完全防音で音も聞こえません。それはそれで良いのかもしれませんが、何となく寂しいような気もします。町工場は匂いの他に、音に溢れ、そして温かさえ感じさせてくれました。
時代を超えて、ふたつの想いが巡り合ったようでもあり懐かしさと共に、一気に書き上げました。
最後にもうひとつ。
主役のチャーミングと言う言葉・・・似合う人が居たからこそ、書き始め、そしてフッと思い出したのです
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