« [No.152-2]偶然の再会 | トップページ | [No.153-2]その先にあるもの »

[No.153-1]その先にあるもの

No.153-1

私はあることで季節の移り変わりを感じる。
毎日、少しずつ、それは変わって行く。

「気温のこと?」
「違うよ」
「服装・・・?」
「違う・・・今、見てるじゃない?」

夏帆(かほ)が、周辺を見渡し始めた。
その時点で既にハズレていると分かる。

「“冷麺始めました!”・・・とか?」
「それ多分剥がし忘れ・・・今、春前だし」

冗談なら、なかなか笑える。
本気なら笑えない。

「気付かない?今、6時半よ」
「・・・あっ!明るい?」

少し前なら、6時ではとっくに真っ暗だ。

「そう言うことね」

昼が長くなった・・・と、言えばいいのだろうか。
とにかく、日ごとに明るくなって来ている。

「言うなれば、この明るさで移り変わりを感じてるんだ?」
「そっ!でも、それだけじゃ不十分」

その先に本当の答えがある。

(No.153-2へ続く)

| |

« [No.152-2]偶然の再会 | トップページ | [No.153-2]その先にあるもの »

(007)小説No.151~175」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.153-1]その先にあるもの:

« [No.152-2]偶然の再会 | トップページ | [No.153-2]その先にあるもの »