[No.141-1]男女の友情
No.141
「智久はどう思う?」
“男女に友情は存在するか”
とあるテレビ番組で、タレント達がトークを繰り広げていた。
「存在しないんじゃない?」
智久があっさり答えた。
「・・・いや、その、あれだ・・・」
答えた途端、急にあたふたし始めた。
理由は想像が付く。
「私に気をつかったんでしょ?」
智久と私は幼なじみだ。
大学に進学した後も、友達として頻繁に逢っている。
“存在しない”は、ある意味問題発言だ。
私のことを“女”として見ていることになるからだ。
「一般論としてだよ、俺の意見じゃない」
「それより、おまえはどうなんだよ?」
「私?」
(智久には悪いけど・・・)
「存在すると思うけどな」
丁度、テレビでは“存在しない”と結論付けられていた。
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