[No.138-2]心を込めて
No.138-2
“聞く”よりも“聴く”の方が、相手に対する印象が良い。
辞書的に“聴く”は身を入れてきくからだ。
「そりゃ、“聴く”の方でしょう!」
口にすればどちらも同じなのに、文字にすると違いが出る。
メールでは伝わらない。
だから、電話しましょう・・・。
世間では、そんなことがささやかれていたこともあった。
「おもう・・・と言う言葉もそうね」
「“思う”と“想う”ね!」
「あたたを“想って”います・・・って書かれたら・・・」
「グッ、と来ない?」
「好きでもない人なら、逆に『妄想はやめて!』ってなるよ」
良くも悪くも、“想う”の方がなんとなく重みがある。
「逆に、言葉で伝えるほうが大変よね」
思いではなく、想いをどう伝えたら良いのか・・・。
「それは今後の課題と言うことで!」
私たちには、今の所必要ない問題だ。
「それより、今の課題の方が・・・」
「話しの流れからすると、もしかしてアレ?」
「うん、そうね“淋しい”と・・・」
「・・・寂しい?」
男っ気のない私たちは、いったいどっちなんだろうか。
(No.138完)
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