[No.137-2]熱いコーヒー
No.137-2
「あれ?上手になったじゃない」
いつもの店で、いつものコーヒーを飲んでいる。
「まあね」
前よりも慎重に飲むようになった。
私だって学習はする。
「な、なによ・・・その顔」
園子が何か言いたそうな顔をしている。
「良かったってことよ」
「何が・・・良かったのよ?」
(さっきから、何が言いたいのかな?)
「ヤケドしなくて良かったってことよ」
「それだけ?」
「それだけよ」
当たり前の話だけど、なんとなくスッキリしない。
「じゃ、また来週ね」
「そうね、ヤケドに注意するんだよ」
園子がくどいほど私に忠告してくれた意味が分かった。
私はヤケドしやすい体質らしい。
それも恋のヤケドを・・・。
(No.137完)
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