[No.136-2]太陽とクシャミ
No.136-2
悲劇のヒロイン・・・そんな気分でもいた。
それが一夜にして、普通の人に変わった。
「ホッとしたような、残念なような・・・」
複雑な心境だ。
特異体質は、“得意”体質でもある。
得意げに話せる機会もあると思っていたのに・・・。
「私もそうなんだよ」
「くしゃみ同盟?」
「ちがうよー!」
千夏が照れる様子もなく、話始めた。
「本屋?トイレ?」
「うん、行きたくなるの、それも大きい方」
「・・・」
私以上に、“得意”体質になれそうな話だ。
(羨ましい・・・じゃなくて!)
「それは大変・・・」
「そうでもないよ」
意外なほど千夏が冷静だ。
(・・・ってことは・・・)
「・・・居るの大勢?」
「調べてみたら?」
千夏と友達になれそうな人が大勢居た。
(No.136完)
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