ホタル通信 No.010
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.69 カウンターパンチ
実話度:★★☆☆☆(40%)
小説のヒントとなったものは、実はボクシングではありません。
冒頭の会話のように実際、飲み会の席があり、昔話に花が咲いた事実を切り取ってみました。昔話の内容は事実とは相違があります。
入社当時はまだ学生の延長線上にいますので、語られる話も恋バナを中心として、ボクシング風に展開させてみました。
結末に関しては完全にノーアイデアで、ラウンドを進めて行くうちに、実は作者がどんどん追い詰められていきました
そんな時、「ここだけの話だけど」とか「実は当時ね・・・」などの「今だから言える話」で話が展開して行くことを思い出し、結末を決めないまま、書き続けました
その結果、ちょっとブラックジョーク的な結末で話を終らせることができそうになり、それを改めてボクシング的にまとめてみました。カウンターパンチは必然的に繰り出されたパンチです。
そこで、もう一度全体のレイアウトを変更し、それらしい色を濃くしてみました。
通常、タイトルは早く決まることが多いなかで、この話は最後の一文を書き終えるまで、決まりませんでした。
ただ、書き終えた瞬間「これしかない!」とも思えるほど、内容とタイトルが調和できたかな?と、手前味噌ですが感じています。
冬のホタルでは実話をヒントにして、創作を織り交ぜた、ハイブリッドな小説が特長です。
でも、小説になりそうな派手な実話よりも、何気ない会話にこそ小説のヒントがあると思っています。
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