[No.132-1]いつもの歯ブラシ
No.132-1
「また、やっちゃった・・・」
歯ブラシの先が開いてしまい、取替えるつもりでいた。
昨日、そう思いながらも、それを忘れてしまった。
また使わざるを得ない。
「それぇー、私も良くあるぅ!」
純那(じゅんな)が元気良く応える。
「純那と同じ?」
だらしなさにかけては、彼女の右に出るものは居ない。
その彼女と同じとは・・・。
「まぁまぁ、気にしない」
「気にするわよ!」
私までもだらしなく思える。
歯ブラシの取替えとは言え、思い立ったら即実行!
「帰ったら、真っ先に洗面台に行くよ」
「おぉー!気合入ってるぅ!」
そうでもしないと、延々と同じことを繰り返してしまう。
家に着くなり私は一目散に洗面台へ直行した。
「ハァハァ・・・ハァ・・・取替え完了!」
これで、くやしい思いをしなくて済む。
「じゃあね!」
歯ブラシを近くのゴミ箱へ投げ込んだ。
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