[No.131-1]最も危険な一言
No.131-1
最も慎重に応えないといけない、女性からの一言。
今、まさにその瞬間だ。
「ねぇ・・・何か気付かない?」
(うぅ、急になんだよ・・・)
「あ、あぁ、そうだな・・・」
余り長く考えていると、まずい。
気付いていない、と言っているのと同じだ。
ここはひとつ・・・。
「なかなか・・・じゃない」
まずはどうにでもとれる言葉でジャブを打つ。
その間に、上から下までザッとチェックした。
(服・・・アクセサリー・・・靴・・・)
ついでにバッグも確認だ。
我ながら世界最高タイムで目を走らせる。
オリンピックなら、間違いなく“金”だ。
(どれも見覚えがあるけどなぁ)
そうなると、王道は髪型か化粧だろう。
「似合ってる?」
「いいと思うよ」
慎重に話を合わせながら、それに気付くとしよう・・・。
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「(006)小説No.126~150」カテゴリの記事
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