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[No.124-2]歌えないカナリア

No.124-2

「声を失くしたカナリア・・・か・・・」

忘れるつもりが、逆に頭から離れない。
たまに、例のブログを覗いて見る。
更新は相変わらず、半年前のままだ。

カナリアはカナリアではなく、本人の可能性が高い。
何かに絶望した・・・そうともとれる内容だ。

「どこに行くの?ねぇ、カナリアさん・・・」

名も知らぬカナリアに語りかけてみる。
どうしても、最後の一行が気になるからだ。

~自由になれるから~

未来(ミク)じゃないけど、最悪の結末も考えられる。
だって、一番大切なものを失っている。
それなのに、自由だなんて有り得ない。

「・・・あれ?」

よく見ると、コメントを受け付けている。
(気付かなかっただけ・・・?)
そう想う先から、キ-ボードを叩く私が居た。
「もし・・・そうなら・・・確かめてみよう」

数日後、あの詩は消されていた。
ただそこには“カラ”の鳥かごのイラストが掲載されていた。

声を失ったカナリアは、その役目が終る。
でも、それと引き換えに、自由を手に入れたようだ。

(No.124完)

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