[No.124-1]歌えないカナリア
No.124-1
声を失くしたカナリア
目を閉じても、もう何も聞こえない
声を失くしたカナリア
もう、誰も振り向いてくれない
それでもね
声を失くしたカナリアは悲しくない
だって、自由になれるから
「悲しい詩(うた)ね」
ネットで、一遍の詩を見つけた。
本来は、“カナリア”という洋食店を探すつもりだった。
「・・・なんか、テンション下がるわね」
ネットカフェで友人と一緒に調べていた最中だった。
突然、交通事故に遭ったような・・・そんな気分になる。
作者の性別や年齢は不明だ。
それに・・・。
この一編を掲載しただけで一度もブログは更新されていない。
「よっぽど飽きっぽいか、それとも・・・」
「未来(ミク)!」
友人の言葉を遮った。
「滅多なこと、言うもんじゃないよ」
「・・・ごめん」
内容が内容だけに、嫌な予感もする。
だからこそ、未来の言いたいことは分かっている。
「・・・それより、探そうよ、お店」
「そうね」
ネットでは時折、こんな思いがけない出逢いがある。
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