[No.119-1]奇妙な結論
No.119-1
「わ、わぁぁぁー!」
鏡の中の自分を見て、朝から絶叫した。
寝起きの顔は、人に見せられたものじゃない。
けど、今回はそれが可愛く見えるほどだ。
「腫れてる・・・」
よく見れば・・・いや、正しくは目が腫れているのでよくも見えない。
左目のまぶたが視野を遮っている。
(昨日の?)
昨夜、まぶたと言うか、目というか・・・手でこすっていた。
それと共に眠りについた所までは記憶にある。
「寝たあとも?」
多分、無意識に触っていたのかもしれない。
それにしても・・・。
「これじゃ、会社に行けないよぉ」
とは言え、休む訳にもいかない。
(あっ!まだ残ってたかも!)
急いで薬箱を調べた。
数年前にも同じようなことがあり、眼帯を買った記憶があった。
「やったぁー!発見、発見」
(さてと・・・)
「わぁぁぁー!」
もう一度、鏡を見て驚いた。
眼帯の発見に気を良くし、“こんな顔”の自分を忘れていた。
| 固定リンク | 0
「(005)小説No.101~125」カテゴリの記事
- [No.125-2]気の早いタンポポ(2009.12.25)
- [No.125-1]気の早いタンポポ(2009.12.24)
- [No.124-2]歌えないカナリア(2009.12.23)
- [No.124-1]歌えないカナリア(2009.12.22)
- [No.123-2]チャーミング(2009.12.20)
コメント