[No.119-2]奇妙な結論
No.119-2
「一時はどうなるかと思ったよ」
友人に、当時のことを話した。
「現代版、お岩さん・・・ってとこね?」
「それ以上かも・・・まぁ、冗談だけどね」
ただ、ちょっとしたことで腫れてしまうのは事実だ。
思っていた以上に、デリケートな部分でもある。
「どうしたの?」
友人が何か言いたげだ。
「どうして腫れた・・・」
「・・・あ、ごめん。その前に聞いてもいいのかな?」
そう言えば話してなかった。
隠すつもりはなかったけど、言いそびれた面もある。
「失恋したの」
「失恋・・・?」
「思いっきり泣いたの、私」
自分でも予想しなかっただけに、朝の絶叫となった。
「目の腫れと失恋の大きさは比例する・・・か」
友人が何とも奇妙な結論を付けた。
(No.119完)
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