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[No.111-2]ヒカリとカゲ

No.111-2

イベントは盛況の内に終った。

まだまだ知名度は、十分とは言えない。
今日は、複数のタレントが集まるイベントだ。
彼女一人の力では、ここまで人は集まらない。

それでも・・・・。

明らかに彼女目当てのファンも確認できる。
イベントを重ねるごとに、それが増えている。
「お疲れ様!」
僕を気遣ってか、莉依(リイ)が先に声を掛けてくれた。

「お疲れ!最高に良かったぞ!」
「ねぇ、覚えてる?カゲのように・・・と話したこと」
(どうして今のタイミングで?)
「そんな顔しないでよ、今だから言えるの」
彼女が過去を話してくれた。

「そうなんだ・・・辛かったね」
今はこれが精一杯だった。
(待てよ・・・そうだ!)

「ステージにたってごらん」
莉依を強引にステージへ立たせた。
「お願いします」

複数のスポットライトが彼女を照らす。

「見てごらん」

莉依から、陰が消えた。

(No.111完)

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