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[No.109-1]恋人検定

No.109-1

「恋人検定・・・?」

樹里(じゅり)から、そう書かれた冊子を渡された。

「なんだよ、これ」
「その名の通り、私についての検定よ」

(その名の通りじゃないし・・・)

「・・・不服そうね、やましいことあるの?」

話が飛躍し過ぎている。

それにしても樹里は世の中の流れに敏感だ。
今、流行の検定に食い付いたのに違いない。
多分、「これだっ!」と、歓喜の声をあげただろう。

「そうじゃないけど、唐突だろ?」

「いいじゃない、テレビで検定特集やってたんで」
「そしたら・・・」
「これだっ!だろ?」

図星のようだ。

「そうよ、私のこと・・・どこまで知ってるかってね」
「ふーん、まぁいいけど」

冊子をめくろうとした時だった。
「言っとくけど、合格点は80点だよ」
(それ、何が基準だよ)
「なぁ、ちなみに不合格だったら?」

「うふふ・・・それは落ちてのお楽しみよ」

(No.109-2へ続く)

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