[No.107-2]四葉のクローバー
No.107-2
「しおり、貰ってもいい?」
美羽(みう)に本を返す時に聞いた。
「いいけど、珍しいわね。そんなのに興味示すなんて」
「そんな歳になったのかもね」
「まさか!お互いまだ20代でしょ?」
有り得ないような奇跡を待ってるんじゃない。
苦労しても、探せばきっと見つかる。
それが四葉のクローバーなんだと思う。
いつか夢は叶う・・・。
例え形が無くても、その後押しが少し欲しいだけ・・・。
「知ってる?」
「四葉のクローバーって、どうやって生まれるか?」
(そうなんだ・・・知らなかった)
「踏まれて生まれるか・・・イメージ違うね」
神々しいイメ-ジだけに、なんとなく拍子抜けした。
「そうだ!今から探しに行かない?」
美羽が強引に手を引き、公園に連れて行かれた。
「さぁ、探すわよ!」
『ほら、ここにいるよ』
「えっ・・・美羽何か言った?」
「ううん、何も・・・」
「あ!足元にあるわよ」
(No.107完)
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