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[No.105-1]涙のオルゴール

No.105-1 [No.07-1]せいじゅうろう

『オルゴールがあるらしぃんよ』

(あっても不思議じゃないよな・・・)

誕生日が近い菜緒へプレゼントのリクエストを聞いた。
どうやらリラックマのオルゴールがあるらしい。

「ちょっと調べてみるか」

いくつか候補がヒットした。

(そこそこ種類があるな・・・)

特定されていないので、選ぶ必要がある。
自分のセンス・・・それとも菜緒の好み・・・で選ぶべきか迷う。
その時、ひとつのオルゴールが目に飛び込んできた。

(これ・・・)

自分のセンスでも、菜緒の好みでもない。
だけど、彼女にピッタリの品を見つけた。

「真意を分かってくれるかな・・・」

多少、菜緒の傷口に触れることにもなる。
それでも、これを送りたい。

「よし、決めた!」

誕生日に逢う約束をした。
(喜んでくれるかな・・・)

その日はあっと言う間に訪れた。

(No.105-2へ続く)

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