[No.99-2]パラレルワールド
No.99-2
「明日もパラレルワールドに行こうかな!」
(あっ・・・しまった!)
朝の余韻が、つい口に出た。
「なに、なに、それ、どこの遊園地?」
「・・・そうじゃなくて、えーっとね・・・」
それについて説明した。
「おもしろいじゃん!私もそうしようかな」
意外だ・・・由梨(ゆり)が話に食い付いてきた。
由梨の報告は明日、聞くとしよう。
帰りの時間は朝とは違い、まちまちになる。
部活だったり、おしゃべりが過ぎることがある。
だから、帰り道にすれ違う人は日によって違う。
「じゃ、また明日!」
由梨の元気な声を背に、自転車を漕ぎ出した時だった。
(あれ?・・・あの人・・・)
朝の顔なじみとすれ違った。
(なんか新鮮・・・それに、不思議な気分)
本当に、パラレルワールドに迷い込んだ気分になった。
(No.99完)
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