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[No.97-2]涙は心の汗

No.97-2

(涙は心の汗・・・か)

一昔前の青春の匂いは、照れくさかったりもする。

「その涙の成分はなんだった?」
チョット意地悪な質問を返した。
「そうね、悲しみ半分、くやしさ半分かな」
「あ!それと、隠し味に・・・」
「隠し味?」

意地悪な質問に逆にユーモアで返してきた。
その余裕が、いじらしくもある。

「仕事の汗を、小さじ少々!」
「小さじ少々?1/2カップじゃない?」
「ハイ、ハイ・・・そうですよ!」

怒りながら、笑っている感じの表情だ。

彼女と話をしてると、名言に対する感じ方が少し変わった。
涙は心の汗・・・微妙に何かが違う。

「とにかく余計は考えなかった・・・」
「考える暇を与えなかった・・・よね?」
彼女の言葉に続けた。

汗は心の涙・・・。
私の汗も、そうなのかもしれない。

(No.97完)

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