[No.91-1]クリクリ目玉
No.91-1 [No.07-1]せいじゅうろう
(うーん・・・)
菜緒に言いたいことがあった。
ここまで出かかっているのに思い出せない。
「何だろう・・・分かるか?」
せいじゅうろうに聞いてみた。
相変わらず、ケータイにぶらさがってダラけている。
『うち、分からしませんよってに』
ある日の菜緒のセリフが、せいじゅうろうと重なる。
数日前、菜緒からの写メを整理した。
そのつもりが、ついつい見入ってしまった。
あんなこと、こんなこと・・・。
勘違いして大笑いした写真で溢れていた。
(あれ?なんだろう)
そのうち、疑問にも似た、何かを感じ始めた。
(菜緒に何か伝えなきゃ・・・)
「ほんと・・・何だろうな」
あの日からすっきりしない。
せいじゅうろうを見つめ直す・・・何か思い出すかもしれない。
真ん丸の目玉と目が合った。
「真ん丸の目・・・あっ!」
その瞬間、すっきりした。
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