« [No.99-2]パラレルワールド | トップページ | [No.100-2]冬のホタル(前編) »

[No.100-1]冬のホタル(前編)

No.100-1(文字の色:ホタル-黒奈央-茶) 

『ホタルちゃんは悪くないやん』

(ホタル・・・?)

話の流れからすると、僕のことらしい。
(・・・そう言えば・・・)
“ホタル”と呼ばれた疑問の前に、ある想いが浮かぶ。

僕は彼女をことを”奈央ちゃん”と呼ぶ。
でも、奈央ちゃんが僕のことを名前で呼ぶことはない。
それどころか、あだ名でもその他の何物でもない。

僕は彼女にとって“名無し”だった。

“ホタル”と呼ばれて、それがハッキリした。
今、思えば会話もメールも、僕を呼ぶ名は無かった。

(なんでホタルなの?)

聞くべきか、聞かざるべきか・・・。
連想されるイメージとしては“光”が一番だ。
それとも・・・。
(虫・・・っぽいから?)
それなら、ホタルじゃなくても他の虫でもいい。
(はかない命?)
・・・笑えない。

ただ、後にも先にもこれだけだった。
またいつものように名無しに戻った。

まるで、ホタルのように短い夏を駆け抜けた気分だ。

(No.100-2へ続く)

|

« [No.99-2]パラレルワールド | トップページ | [No.100-2]冬のホタル(前編) »

(004)小説No.76~100」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.100-1]冬のホタル(前編):

« [No.99-2]パラレルワールド | トップページ | [No.100-2]冬のホタル(前編) »