« [No.84-1]シグナルの向こうへ | トップページ | [No.85-1]聞き間違い »

[No.84-2]シグナルの向こうへ

No.84-2

事故の後、病院まで送ってくれたらしい。
どうやらそれから、恋が始まったようだ。
有り得ない展開じゃない。

「応援はするけど・・・」
「・・・するけど、なに?」
友人が言葉を返す。

「ナイチンゲール症候群ってこと、ないのかな・・・ってね」
「・・・分かってる」
「そっか・・・上手く行くといいね」
「ありがとう。青だから、進むわ・・・私」

恋愛の信号が青に変わった・・・と言いたいのだろう。
それに、きっかけは信号機が作ったとも言える。

「そうね、注意して渡るのよ」

友人と同じように信号機に掛けて、エールを送った。

「うん!意識するよ。だってよく考えたら・・・」
「・・・よく考えたら?」
「青は進めじゃないもの」

(あっ!・・・そうだった)

「進んでも良い・・・そうよね?」

友人がウンウンと、うなずいた。

(No.84完)

読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。

ブログランキングへ ブログランキングへ

| |

« [No.84-1]シグナルの向こうへ | トップページ | [No.85-1]聞き間違い »

(004)小説No.76~100」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.84-2]シグナルの向こうへ:

« [No.84-1]シグナルの向こうへ | トップページ | [No.85-1]聞き間違い »