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[No.82-1]あの日のメダル

No.82-1

友人に、子供なりに傷付いた話をした。

小学6年生の時、地域の子供会で球技大会があった。
私はバレーボールに参加した。
そんなに球技は得意じゃない。
だから、補欠でも構わなかったし、むしろ気が楽だった。

結果、私の地区が優勝した。

私は結局、一度も試合に出ることはなかった。
出る気もなかったから、別に気にもしていない。
それに他にも数人、私と同じ女子がいた。

(終った、終った!)

「ねぇ、いっしょにかえろおよー」

友人ではないけど、試合に出なかった子を誘った。

「ご、ごめん・・・ようじがあって・・・」
その子は、足早に去っていった。

何となく、気になり彼女を目で追う。
その子は、校舎の隅の方にいる大人と何か話し始めた。

「あれ?あのひと・・・」

その人は、バレーボールの監督だった。
(なにしてるのかなぁ?・・・)
そう思いながらも帰ろうとした時、状況が一変した。

あの光景を目にしたからだ。

(No.82-2へ続く)

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