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[No.071-2]気持ち次第

No.071-2

お土産をあげる対象が恋人とかなら話が違う。

それを何にするか、悩むのは義理以上かもしれない。
ただ、この場合、うれしい悲鳴にも似た感覚だ。
その人を想い、あれこれシミュレーションする。

「その想う時間も、お土産のひとつよね」

美穂が洒落たことを言った。

「そうね、お菓子なら気持ちがサンドされてるわ」
「まぁ、甘すぎないようにね」
「あはは・・・そうするよ」

美穂の一言に思わず、笑ってしまった。

気持ち次第で変わるもの・・・。
他にもいくらだってある。
だけど、そう簡単にいかないのも現実だ。
みんなそれで悩んでいる。

「なんか、どうでもよくなってきた」

(お土産で悩むなんて小さいね、わたし・・・)

「二人で食べない?」

昨日買ってきたお土産を広げた。
買わない選択肢も、あげない選択肢もある。

(No.071完)

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