[No.067-1]いつもここから
No.067-1
夜、繁華街を歩いている時、突然の閃光に襲われた。
「わ・・・」
驚きの声をあげる前に、閃光が続いた。
ただ、さっきより、光はやや上向きにそれている
何度目かで、ようやく状況が飲み込めた。
夜空にカメラを向け、シャッターを切っている。
その場所に私が重なっただけのようだ。
悪気はないけど、突然のフラッシュは誰もが驚くだろう。
それより・・・何を撮影しているんだろうか。
夜空なんて、珍しくもない。
驚きよりもそっちのほうが気になる。
次第に数人で空を見上げ、はしゃぎ声も聞こえ始めた。
『わぁ・・・すごいね!』
気になったので後で調べてみた。
それでようやく分かった。
あのフラッシュは、流星群に向けられていたんだと。
「あれから、もう三年たったのね」
突然の閃光は今日と同じ、帰省中でのワンシーンだ。
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