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[No.064-2]きのこの山

No.064-2

「おっはよぉー!」

「わっ!美佳・・・驚かすなよ」
背後から、急に声を掛けられた。

「朝のあいさつでしょ?そんな顔しないでよ」
「それより、はい。これ」
美佳から小さな紙袋を手渡された。
「何だよ、これ?」
「幹事のお礼よ、じゃあね」
そう言うと美佳は自分のデスクに戻って行った。

(へぇ・・・珍しいな・・・気を遣うなんて)

皆を飲み会に誘ったのは、僕だ。
そのお礼と言ったところだろうか・・・。

「わっ!」

朝から二度目の驚きだ。
紙袋の中には、見慣れたものが入っていた。
見慣れたものだけど、予想していなかっただけに驚く。

昨日、しゃべった記憶はある。
ただ、聞き流される程度の会話だった。
最近のお気に入りは、これだと・・・。

「美佳のやつ・・・ありがとうな」

紙袋の中には、きのこの山が入っていた。
(No.064完)
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