[No.061-2]彼が居ない季節
No.061-2
今から、夏までに“それなり”の彼氏を作ることは難しい。
(優奈に“秘策”があるとも思えないけど・・・)
「聞いたい?」
優奈の自信有りげな発言に、皆で顔を見合わせた。
「そ、そ、それはねぇ・・・」
(なんで私が、あたふたするのよ!)
「夏、我慢すれば、冬がくるじゃん」
「・・・」
「・・・終了しようか、この話?」
私の提案に、なぜか3人とも小さくうなづいた。
(優奈、あんたも・・・)
「仕方ないか、優奈だもんね」
夏は、容赦なくやってくる。
優奈の言うとおり、彼が居ない夏・・・確かに、そうなのかもしれない。
だけど、この4人には関係ない。
こうやって集まれるだけでも楽しい。
「こらぁ!優奈ぁ!」
全く怒っていない、友人の声が聞こえる。
夏・・・来るなら、来て見ろ!
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