[No.060-2]もてポイント
No.060-2
「ねぇ、ねぇ・・・」
(来た・・・)
「男子から見た女子の“もてポイント”ってなに?」
男にとっては、面倒な話の展開だ。
美咲の目は興味津々で、瞳の奥に“乙女”が見える。
何か答えないと、長引きそうな雰囲気だ。
「そ、そ、そうだな・・・」
予想していたとは言え、答えに困る。
「明るくて、元気な所かな?」
「あかんよ、答えはひとつずつやで」
美咲がこちらを睨み付ける。
(まずい・・・本気のようだ)
「それに、それ自分の好みやろ?」
(完全に見抜かれている・・・)
とは言え、世間の男子を代表できるような意見は持っていない。
でも、何か答えないと、終わりそうにない。
「えっ・・・と、時間に正確な人・・・かな」
「ほら、待ち合わせに堂々と遅れる人、居るよね?」
美咲の顔色を伺う。
「まぁ、そやね・・・」
ようやく、美咲のツボは押えることができたようだ。
だけど、美咲は気付いているだろうか・・・。
結局、どれも美咲のことなんだと。
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