[No.060-1]もてポイント
No.060-1
「身長はやっぱり高い方がええよ」
すっかり一般的になった、いわゆる“三高”のひとつだ。
美咲に言われるまでもない。
「もてポイントなんよ」
(モ・テ・ポ・イ・ン・ト?)
「なんだよ、そのモテ・・・なんとかは?」
「もてる、ポイント。略して、もてポイントやね」
なるほど・・・。
略して減った文字がひとつだけなのは、そっとしておこう。
それにしても、造語の作り方は現代っ子だ。
難なく、さらりと思い付く。
「あまり、実感したことないけどな」
確かに身長は高い方だろう。
だからと言って、それで“もてた”ことはない。
それ以外の要素も・・・と言うより、それ以外が重要なのかもしれない。
美咲は、いくつか“もてポイント”を話してくれた。
彼女がごく普通の女子代表なら、信憑性が高い話になる。
逆に、個性的すぎるなら、少し考えものだ
「じゃ、こんなのは?」
思い付く、もてポイントを美咲に話した。
「それ、ポイント高いやん!」
こんな話で盛り上がるのも、女の子らしい。
ただ・・・そろそろ、言われそうな気がする。
多分、そろそろ・・・。
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