« [No.59-1]見えない文字 | トップページ | [No.60-1]もてポイント »

[No.59-2]見えない文字

No.59-2

最初の一行を打ち終えた後、一気に文字を打ち込んだ。

彼女の悔しさを、文字に託した。
うまく言えない、うまく書けない。
ましてや、自分の物差しで彼女を量ることはできない。
彼女の決意に、胸が熱くなる。

『死ぬな・・・』

理由なんかいらない。
ただ、こうやって締めくくるしか僕にはできなかった。

(辛かったよね、悔しかったよね)

なぜだろう・・・。
大粒の涙と文字を打つ手が止まらない。
改行だけが、ただ打ち込まれて行った。
文字にできない想い・・・。

『あなたらしいね』

ほどなくしてから、由美から返事が来た。
たった一言だけの返事だった・・・あえてそうしたんだ。
そこには生きようとする力が溢れていた。

見えない文字に託して。

(No.59完)

読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。

ブログランキングへ ブログランキングへ web拍手 by FC2

| |

« [No.59-1]見えない文字 | トップページ | [No.60-1]もてポイント »

(003)小説No.51~75」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.59-2]見えない文字:

« [No.59-1]見えない文字 | トップページ | [No.60-1]もてポイント »