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[No.055-1]豆電球ネックレス

No.055-1

遥奈は変わったネックレスをしている。

「それって、豆電球だよね?」

「当ったり~!」
器用に豆電球をチェーンにくっ付けている。
「もしかして・・・半田で?」
遥奈は小さくうなずくと、赤く水膨れになった薬指を見せた。
「名誉の負傷だね」
そう言って、遥奈は笑顔を見せた。

平成生まれの、いわゆる“ギャル”だ。
そのギャルが昭和の匂いがプンプンする半田とは・・・。
ギャップが妙に新鮮だ。

「文化祭で、販売しようと思ってるんだ」

遥奈は芸術大学に通っている。
その芸術家の卵達の文化祭だ・・・・。

(何だか、すごいことになりそうだな)

「でも、アイデアがすごいね」
「そうかしら?」
謙遜した表情をしているものの、内心嬉しそうに見える。

「今度逢う時、ひとつあげるから楽しみにしてて」

(No.055-2へ続く)

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