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[No.51-1]欠けたメロディ

No.51-1

聞いたことがあるメロディだ。

オルゴールに使われるくらいだ。
ある程度ポピュラーな曲だとは分かる。
でも、曲名は覚えていない。

しばらくオルゴールの音色に耳を傾ける。
「あれ・・・変な感じ・・・」
「どうかした?」
私は幸恵に、違和感を説明した。
聞いたことがあるメロディなのに、何かピタッと来るものを感じない。

「さすがね」
「どう言うこと?幸恵」
幸恵はオルゴールの中の仕切りを外し、機械の部分を指差した。
「これがどうしたの?」
「見てて」
そう言って、ネジを巻き始めた。
もう一度、オルゴールがメロディを奏(かな)で始めた。
くし状の歯が、小刻みに弾かれている。

「あれ?」

よく見ると歯が1本欠けている。

(No.51-2へ続く)

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