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[No.47-1]若葉の頃

No.47-1

やけに近くに聞こえる。

この独特でリズミカルな、そして、ちょっとイラッとする感じ・・・。
もちろん、聞き覚えはある。
どうやら、ベランダからのようだ。
(確認してみよう)
ベランダへ続く扉を開けて、何気なく横を向いた。

「わっ!」

多分、驚いたのは私より、向こうの方だろう。
明らかに目が合った。
そいつは、大急ぎで飛んで逃げた。
(脅かさないでよ、もう!)
存在は分かっていても、いきなりは驚く。
あの慌てようからすると、向こうも相当驚いただろう。

「冗談じゃないわよ、あのハト!」
ここで何をしていたんだろう。
それから毎日のように、そいつはやってきた。
(一体何してるんだろう?)

「あれ?これ・・・」

雑然としているベランダの隅に、ハトが巣を作り、卵まで産んでいた。
(人のベランダに、ずうずうしいわね)
とは言うものの、とりあえず見守ることにした。

(No.47-2へ続く)

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