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[No.46-1]誰にも染まらずに

No.46-1

男性と付き合う時、彼が望む“私”を演じてきた。

強制されてはいない、自分で自分を捨てた。
辛くはないし、そうやって今まで生きてきた。

男性への依存が高いことは、自覚している。
昔から男性の間を、転々としてきた事実は、変えようがない。

(追い出されるくらいなら、我慢しよう)

ただ、それを感じ取られると、男性の態度が変わる。
掃除、洗濯、食事の用意・・・。
それを当然のように、要求してくる。

(出て行きたければ、出て行けよ)

言葉にしなくても、態度と表情でそれが伝わってくる。
明らかに余裕がある。
だから、それが腹立たしい。

「出て行けばいいじゃん!」

友人から何度もそう言われた。
一人暮らしができないほど、稼ぎがない訳でもないし、寂しいこともない。
男性への依存、将来に対する不安・・・。
考えれば考えるほど、パニックに陥る。
様々な心の痛みは、私を簡単に解放してはくれない。
だから、出て行きたくても出て行けない。

「助けてくれるなら、誰でもいい」

素直な心の叫びのつもりだった。
でも、男性は下心だけで近寄り、女性は「誰でもいいの?」と軽蔑の眼差しを向けてくる。

「私は誰なの?」
その答えは今も見つからない 。

(No.46-2へ続く)

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