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[No.45-2]ブリキのロボット

No.45-2

「はい、プレゼント」

彼が何かのカギをくれた。
「何のカギなの?」
彼は笑顔で、本棚の隅を指差す。
「え!ロボットの?」
「手に入れるの、苦労したんだよ」
随分、探し回って手に入れたらしい。

「それより、ほら・・・」
彼が催促する。

早速、カギを差し込んで、回してみる。
ガリ・・・ガリ・・・と、サビ付いたような音が聞こえる。
手に伝わる感触からも、これがゼンマイだと言うことが分かる。

カタカタ・・・カタカタ・・・。

意外に小さな音を立てながら、ブルキのロボットは歩き出した。
すると、それに合わせて胸が徐々に開いて行った。

「開くみたいだよ!」

私は思わず声に出した。
彼も興味津々と言った目をしている。
ロボットの胸が開いた。
そこには、ガラス細工のような赤いハートが入っていた。

それから何度もゼンマイを巻いたが、再びハートを見ることはできなかった。
でも、二人の彼が見せてくれたもの。
なぜだろう・・・胸が熱くなる。

(No.45完)

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(002)小説No.26~50」カテゴリの記事

コメント

>再びハートを見ることはできなかった。

ここ、いいですねぇ。

相互リンク、ありがとうございます!

投稿: まるい色 | 2012年3月19日 (月) 14時42分

ご訪問ありがとうございます。
初期の作品でお恥ずかしい限りです
現在の作風よりも想いは強いのかもしれ
ませんが、ちょっと狙いすぎたかな?と
反省点も多くあります

投稿: Re:まるい色さんへ | 2012年3月19日 (月) 22時18分

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