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[No.43-1]モノクロ-ム

No.43-1

その絵画は、モノクロで描かれていた。
それも黒一色でだ。

上側は薄く、下側は濃く塗られている。
それぞれに若干の濃淡が付けられているが、一見すると何が描かれているのか、分からない。

『雲のない空と穏やかな海』

絵画のタイトルを見て、ようやくそう見えてくる。

雲のない空・・・。
青く澄み切った空には、雲の欠片さえ見当たらない。
だから、薄い青一色なのだろうか。
穏やかな海・・・。
風がやんだ海には、波の鼓動が聞こえない。
だから、濃い青一色なのだろうか。

作者の心には、その景色がどのように届いたのだろう。
そして何を感じたのか・・・。
この絵には、静寂を感じる。
とても長い一秒を刻みながら、ゆっくり時が流れているかのようだ。

(それにしても・・・なぜ、モノクロなんだろう?)

「そんなに気になりますか?」

突然、一人の女性が話しかけてきた。

(No.43-2へ続く)

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