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[No.32-1]旅に出ます

No.32-1 [No.07-1]せいじゅうろう

『旅に出ます』

菜緒からメールが入った。
(ん?旅行にでも行くのかな)

『荷物は最小限に』

たった一言の本文に、荷物の絵文字が添えられていた。
(まさか・・・)
心当たりがあった。
今の生活を変えたい・・・そんな想いから、新天地での生活を望んでいた。
“旅”と言うのは、彼女の表現だ。
実際は、引越しを意味している。

『で、どこに、行くの?』
『そうやね、今は何も考えてへんわ』

彼女らしい・・・でも、大丈夫だろう。
そうやって今まで生きて来たのだから。
彼女にしてみれば、生きて行くすべなど、いくらでもあるはずだろう。
辛く険しい道は、彼女にとっては日常だったに違いない。
新しい一歩踏み出す彼女を応援しよう。
今は、ただそれだけだ。

『そっか・・・落ち着いたら連絡して』
『わて、頑張りはるよってに』

一旦、メールのやり取りが途絶えた。
(何だろう・・・?)
何だか、違和感を感じる。

(No.32-2へ続く)

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