« [No.021-2]四分儀座流星群 | トップページ | [No.022-2]感性 »

[No.022-1]感性

No.022-1

「で、涼子の好きなタイプは?」

(やっぱり、きたか・・・)
話の流れから、私に振られるのは分かっていた。
「べ、べつに・・・タイプはないわよ」
「あ~!なにか、怪しいぃー!」
(やれやれ、めんどうな展開に・・・)
「好きになった人が、タ・イ・プって、優等生みたいなこと言わないよね?」
葵がこちらをジロリとにらむ。
「もぅー、この手の話題は逃げ場なしよね」

葵が言うようなことはない。
好きなタイプはあるけど、なかなか説明しづらいのも事実だ。
それでも、いざ説明を始めると、
「よくわかなんないよ、芸能人だと誰?」
と、いつしか顔のタイプに話が変わる。

特別、個性的な人が好きなわけじゃない。
けど、自分が想い描く“感性”は言葉にならない。

「ま、いいわ。今度のお花見で徹底追求するわよ」

(No.022-2へ続く)

| |

« [No.021-2]四分儀座流星群 | トップページ | [No.022-2]感性 »

(001)小説No.001~050」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.022-1]感性:

« [No.021-2]四分儀座流星群 | トップページ | [No.022-2]感性 »