[No.019-1]天使の輪
No.019-1
(痛っ!)
コンタクトレンズが、たまに合わないことがある。
「どうしよう・・・」
痛みよりも、眼鏡を掛けることの方がつらい。
以前、同じようなことで眼鏡を掛けたら、大笑いされたことがあった。
「えー、なになに?イメチェン?」
それから、自宅でしか眼鏡を掛けないことにした。
(でも、掛けないと見えないし・・・)
極度の近眼で仕事どころか、大袈裟だが歩くこともままならない。
「うぅ・・・もぅ。仕方ないか」
考えていても、仕事は待ってくれない。
嫌々ながらも、眼鏡を掛けて家を出た。
「おやおや?またまたイメチェンかな?」
同僚の恵子がまた、からんでくる。
「ちょっと、気にしてるんだから、言わないでよ」
少し強い口調で恵子に反論する。
「ごめん、ごめん。つい言いたくなっちゃうのよね」
「ハァ・・・憂鬱な一日の始まりにね・・・」
試しに眼鏡を外して、パソコンの画面を見た。明るさだけ感じる。
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