[No.014-2]ケーキの伝言
No.014-2
「えぇー気になるぅ!その“・・・”ってなに?」
真理子が興味津々に聞いてくる。
「それがね、その部分だけ分からないの」
何度もこの夢を見ている。でも、この部分だけ思い出すことができない。
「秋って、なんで分かったのかな?」
真理子の意見はもっともだ。
(あの状況で、どうして秋と答えることができたのだろう・・・)
「それより、その夢!ストレスでもあるの?」
「どうだろう」
自覚するストレスはない。でも、自覚がないストレスもある。
(疲れてるのかな・・・わたし)
「もう、そんな顔しないでよ」
真理子がその場の雰囲気を察したようだ。
(グー・・・キュルキュル・・・・)
「でも、お腹の虫は元気なようね?」
真理子がクスクス笑う。
「もう、真理子!言わないでよ」
でも、その場の雰囲気が変わった。お腹の虫に救われたみたいだ。
「まぁ、もうすぐお昼だし、そ・れ・に・・・」
「し・ょ・く・よ・く・のあ・・・」
「あぁー!」
二人して同時に気づいた。
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