ホタル通信 No.025
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.116 最高の料理
実話度:★★★☆☆(60%)
語り手:男性
変り種の話の第4弾です。一旦、これで変り種シリーズは終了さ
せていただきますね。
この話の主題は、野菜の切れ端や皮です
世界広しと言えども、これを小説にするのは冬のホタルに他なり
ません。自身の小説の中でも一際、変わった題材です。ですが、
実話度はそこそこ高めです。
登場する雪那の人物像と話の主題である野菜の切れ端の話は
ほぼ実話です。であれば、実話度は100%近くになりそうですが
その料理を食べている人は、私ではありません。
食費を抑えるための生活の知恵・・・その知恵は雑誌からの受け
売りではなく、経験から来るものでした
しかも、その経験は健康とか余裕から来るものではなく、生きる
ために、そうせざるを得なかった、というものが実状です。
多感な時期ともなれば、裕福ではないことが、気にならない訳は
ありません。自分が良くても、他人の好奇な目が、それを許して
はくれません。
もともと気が強かった彼女だけに、それらが周囲との衝突のタネ
になり、高校中退への伏線になってしまいました。
そんな彼女の料理を食べてみたい・・・との想いが小説になった
ような話です。最高の料理を作ってくれる最高の人は、若くして
苦労人でもあるわけです。
雪那は「ホタル通信 No.003」で紹介した“愛”と同一人物であり、
せいじゅうろうシリーズに登場する菜緒でもあります。
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